自由主義は一般に個人の権利を保護し、選択の自由を最大化することを主張する政治思想である。経済学者アダム・スミスは政府の市場に対する干渉が経済成長を妨げる危険性を指摘した。なぜなら特定の組織が市場を独占すれば、価格の競争や商品開発の動機が失われてしまうためである。つまり経済の自由放任を維持することで市場は自らの調整能力を発揮することが可能となる。
この経済学的な見解は、社会が政府から可能な限り自由であるべきという古典的自由主義のイデオロギーとして確立された。しかし古典的自由主義が前提と見なしたほど市場の調整機能は完全ではないことが明らかになると自由主義の理論は近代的自由主義のイデオロギーへと発展する。トマス・ヒル・グリーンは政府による社会への干渉を問題にするのではなく、政府が社会の自由を保障することを問題とした。つまり消極的な政府からの自由を目標とするのではなく、積極的自由を実現するために政府の干渉を正当化した。
